臨床家の方へのメッセージ(開発者より)

 本テーピング法(フィードバックテーピング法)の考案者であり、商品名ペインフリーテープの開発者である藤田は、柔道整復師であり鍼灸師でありまた按摩・マッサージ・指圧師の資格も有しています。
 鍼灸の資格取得以前には香港中医学院での中医師の資格を取得後、日本の鍼灸学校で資格を取得し、その後さらに上海中医学院の国際鍼灸班での研修を経て、当初は鍼灸治療を中心とした臨床を行って来た根っからの鍼灸師でした。
 しかし時間経過と共に、鍼を刺して身体を侵襲すると言う施術の方法について常に疑問を持つようになってきたのです。
 その理由は単純です。
 〝人の身体に鍼を刺す〟と言う敢えて野蛮と思われる行為をしなくても、他にもっと簡単で感染や折鍼などのリスクの無い、施術者にも被施術者にも安心で安全で、かつ効果の高い方法がある事が判ってきたからです。
 例えば加圧トレーニングなどもそうでした、今まで鍼治療が痛みに関する治療の中心でしたが、加圧トレーニングを治療に導入する様になってからは殆ど鍼治療をしなくなりました。
 効果の高さ以外にも理由は幾つかありますが、例えば消毒が不要になった事もその一つでした。
 灸治療においても同様で、熱が必要な治療においては、日本で生まれたテルミー療法等の温熱療法を上手に用いることでかなりの効果をあげる事が出来て、火傷のリスクも殆どありません。
 話は戻りますが、この様に鍼治療を中心として長年臨床を行ってきた私でしたが、鍼以外の施術法を広く、深く学ぶことによって、鍼灸治療に固執する事無く症状に取り組む事が出来るようになって来たのです。
 特に運動器の施術を中心としてきた私にとって、痛みを取ると言う事は最大の命題です。
 私自身も中学生の時に腰椎椎間板ヘルニアを発症した後、ずっと腰痛を抱えてきましたし、中年以降は度重なる交通事故の影響で変形性頸椎症による痛みを抱えています。
 従って患者の立場でも多くの施術を受けても来ました。
 そんな経験から得た結論は、「理屈はどうでも良いから早く痛みを取って欲しい」と言う事に尽きると言う事でした。
 痛みを取る事を業とする治療家としての立場、そして早く痛みを取り除いて欲しいと言う患者としての立場、この二つの立場から生まれたのが『フィードバックテーピング法』であり、『ペインフリーテープ』なのです。
 発想から完成まで、おおよそ20年の歳月がかかりましたが、この方法の原理は痛みが発する情報をキャッチして、その貼り方(方向)を決めると言う、いたってシンプルで簡単な方法です。
 そして意外なことに、このテープの効果を認め自らの臨床中により積極的にこれを取入れて短期間のうちに膨大な臨床成果を出されているのは、東洋医療に関わる方では無く、西洋医学の臨床家である医師の方なのです。
 なぜその先生がこのテープを取入れる様になったのか?その理由は「簡単で効果が出るから」事と「効果の持続性がある」事です。
 もちろんその先生もここに至るまでには、随分と様々な治療法を取入れて痛みと取り組んでこられた様ですが、「このテープが一番良かった」との声をいただいています。
 この先生に触発されて開発者の私自身も『フィードバックテーピング法』と『ペインフリーテープ』に改めて取り組み、この情報を必要としている西洋医療、東洋医療の多くの臨床に関わる方々に届けたいと思うようになりました。
 幸いエビデンスもあり、過去には国際学会でもその効果について発表されています。
 また鍼灸の知識が無くとも、法則さえ判れば簡単に施術できて効果を上げることが可能であると共に、知識があればさらなる応用も可能なのです。